東京大学工学部航空宇宙工学科を卒業した.
想定外だったが,卒業論文が学科首席だったらしく,日本航空宇宙学会学生賞を頂いた.
卒業式の様子や今の心境などをまとめておく.
大学全体の卒業式は,文系理系に分かれて安田講堂で行われるが,そもそも学生全員が安田講堂に入れないというクソさ.
今年の理系は二部で,10:45開場だったが,9:45から研究室同期と並んだ.
10:00より誘導員により列の誘導が始まったのだが,安田講堂むかって左側から並ぶので,10時前からそこにいた我々は先頭集団で会場入りできることになった.
列の後ろになると,安田講堂の建物には入れるが,モニター越しの参加になる.
さらに遅れると,安田講堂にすら入れなくなる模様.
なお,保護者には御殿下記念館でスクリーン上映される.
全体卒業式で学位記を受け取るのは学部レベルの首席.
これは毎年順番で学科を回しているらしい.
卒業生答辞も順番なようで,今年は薬学部.
学科別に学位記を学科長からもらう.
学科長と写真撮影する時間もなく,流れ作業で全員に渡される.
そのあと一人30秒以内で今後の進路など,一言いう.
ここで,サプライズ的に,工学部長賞と日本航空宇宙学会学生賞の発表,表彰がある.
幸いにも,日本航空宇宙学会学生賞を頂くことができた.
卒業式で工学部長賞と日本航空宇宙学会学生賞の発表があるわけだが,この選考基準は非公開である.
僕は卒業論文が学科で1番だったらしい,ということは聞いている.
また,卒業論文は,分野・コースを超えてマージされた順位が出されるようだ.
どちらの賞も,卒業論文だけでなく学科の成績(どうやら前期教養学部の成績は含まれない模様)も考慮され,選考されるらしいが,卒業論文との比重などは知ることができなかった.
一応どちらの賞も学科首席的な扱いとなるが,どちらが真の首席かは不明である.(まあ,名前からして工学部長賞のほうがすごそうなので,個人的にはそちらだと思っているが.)
学位記授与式とその後の謝恩会で思ったのは,はやり1番を取らないと何も意味がないんだなぁ,ということ.
航空は2人表彰されるので,まあ厳密には2番に入ればいいのだが,3番には何も意味がない.
僕(制御)と工学部長賞をもらった学生(構造)の卒業論文の成績は優上で,推進にも一人優上がいることは知っているので,どうやら分野ごとに優上はいそう.
卒業論文で優上をとったからといって,そう公言したところで,3番以下なのであればそれは負け犬の遠吠えにしかならない.
スポーツの世界も同じで,3位以上ならばメダリストだし,たとえ4位でも,メダルはもらえなければメディアの注目も浴びない.
厳しいことに,“評価”というものはこのような断絶がある.
改めてこのようなことを実感した日でもあった.
厳しいなぁ.
今回一定の評価を頂いたようだが,なにが評価されたかわからない.
卒業論文はその性質上,どんぐりの背くらべ,過激な言い方をすると全員クソ,レポートの延長である.
上からテーマ決めに関連することが降ってきて,適当に解析 or 実験すればデータが出るので,それをまとめるだけ.
論文の書き方を一通り体験する授業,と思えばしっくりくる.
つまり,卒業論文で賞をもらったところで修士研究がいいものになると保証されるわけでもないので,まあ近い内に記憶から消し飛ばしたほうがよさそうだ.
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