事象発生日:2018-05-27
記事公開日:2018-05-27
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SDM(慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科)で開かれた衛星データソリューションビジネスアイデア創出ワークショップに参加してきた.
SDMの白坂教授は僕が所属している研究室とも繋がりがあったこと,このワークショップを行っている特任助教とSPCAETIDEで会ったこと,データ利用に興味があったことなどが参加理由である.
想像以上に面白かった.
SDMの白坂教授はImPACTでSARの衛星開発とその地上システム開発をやられている.
そこが衛星データ利用をターゲットとしたWSをひらくというので,参加してきた.
なかなかためになることが多くて,楽しかった.
“ブレスト”とかよく聞くが,だいたいはゴミみたいな発想がゴミのようにでて,なにも生産性を生まれず終わる,という印象だが,今回はそうでもなかった.
正しい枠組み,手順,手法のもとでのブレストは人生初体験だったかもしれない.
さらにはビジネスを始めるにあたって大切なことも少し触れれたかもしれない.
僕のチームは,僕と,学生(学部3年)と,某スポーツ用品メーカー営業企画(中年女性)と某IT企業(中年男性)の4人構成だった.
チーム内外に限らず,意外と人工衛星データってどういう物なのかしらない人ばかりなのは驚いたが,僕が軽く説明するとすんなり理解してもらえた.
一般的には,気象衛星のような静止リモセンとLEOからのような高解像度リモセンの区別すらついていないようで,リアルタイムで高時間分解能で高解像度な画像が撮れると思ってるらしい.
今回は「車」がキーワードだったのだが,特定の車がどこからどこにいって,こういう車種だからこういう人がのってて...,みたいな議論が展開された.
「いやいや,LEOからのリモセンって,撮影できてせいぜい1回/日だから....」
「そういうのって,衛星データじゃなくてGPSとかの方がいいでしょ....」
と,盛大にでしゃばってしまった.
(他のチームで,車のブレーキランプとか,ナンバープレートとかあったけど,(現在の技術じゃ)無理でしょ...,ってツッコミたかった(笑))
僕らのチームは,最終的にはなかなか独創的ないいモデルを提案できたと思っている.
やはり,議論はある特定の具体に絞って,深く掘るのが大事そう.
一般論に終始してもつまらない.
今回の手法で面白かったのは,
強い連想法チックなブレスト | |
強制連想法(マトリックス方法) |
だった.
前者は,一般的なブレストのように無秩序に出すのではなく,出たものにどんどんぶら下げていく形で深く掘り下げていく形式.
後者は,ブレストででたアイデアを,ある種ランダム性で選んだ解決すべき問題と強制的に結びつけ,その間のソリューションを埋めていく方式.
"Thinking outside the box."
これをしないと,今までの価値観・得意分野・常識から外れたブレークスルーは生まれない.
強制連想法は,自分の得意分野やアイデアが出やすい(つまり常識的なありふれた発想しかうまれない)フィールドの外に強制的に立たされるので,いいトレーニングになった.
システム思考,デザイン思考というワードも聞いたことはあったが,今回改めてきちんと知った.
まあ,システム思考は言われなくても理系はみんな普段からやってるでしょ,とは思ったが.
あと面白かったのが,
insight can be
unusual but interesting
unfamiliar but convincing
というキーワード.
う~ん,といったところ.
まあ,なんやかんやいって楽しく過ごせた.
たまにはこういう“きちんと設計された”ワークショップも悪くないなと.
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