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【衛星データ利用】Copernicus Info Series: Copernicus 24Hours Networking Evening に参加してきた

事象発生日:2018-05-29

記事公開日:2018-06-02

アクセス数:3647

SPACETIDEの打ち上げで宇宙ビジネスコートの方と知り合い,このイベントに誘われたので顔を出してきた.

 

Copernicusという,ESAが打ち上げた(る予定の)衛星コンステレーション群と地上システムを統合したデータの一部を処理し,フリーで公開,全世界の人が自由につかって価値を生み出しましょう,というプログラムについての啓発ネットワーキングイベントだった.

 

トップ画像の出典は

1.内容

イベント概要はから引用すると,次のようなものである.

「コペルニクス(英語名:copernicus)」とは、欧州委員会が統括する地球観測衛星(Earth Obsarvation:以下EO)プログラムの名称で、EOデータサービス事業の創出、拡大、促進を目的としています。現在、コペルニクスのEOデータプラットフォームは、「陸域観測」「海域観測」「大気観測」「危機管理」「気候変動」「安全保障」という6分野があります。これらを無償で一般に公開することで、データサービス事業の創出を促します。

 

初回となる今回は、"Copernicus 24 Hours"と題し、衛星データが日々の日常でどのように活用されているかご紹介します。

 

衛星データ活用事例を含む最新情報、日欧宇宙ビジネスにおける関係者との意見交換の場をぜひご活用ください。

 

最初にCopernicusについての説明があり,その後に実際の活用例が紹介された.

活用例は,次のスライドのように「陸域観測」「海域観測」「大気観測」「危機管理」「気候変動」「安全保障」に細分化され,紹介された.

2.会場の様子

学生は自分を除くと1人しかおらず,私服で行ったことを後悔した.

宇宙業界は世界が狭いし,数人知り合いにもお会いした.

ビールうまかった.

隣が東京タワーで,行ってから驚いた.

3.所感

純粋に,膨大なデータがフリーでつかえるのはすごいと思った.

 

 

Copernicusを構成する衛星は,毎日数TBのデータを生成するらしい.

これがフリーというのもすごいのだが,ここまで膨大になってくると,データ処理の問題になってきそうだ.

 

そうすると,宇宙工学をバックグラウンドにしている人間より,ITのど真ん中にいる人間の方が強いかもしれない.

 

僕が高校生のころ,

「生物を純粋にやってきた人間は,ぽっと入ってきた情報のバックグラウンド持つ人間に勝てない.分子生物学は今やビッグデータ解析だ.」

とよく耳にしたことを思い出した.

(高校時代は生物畑の人間だったので.)

今の宇宙業界も似たような状況になっていくのかもしれない.

 

 

確かに,宇宙のバックグラウンドを持っていると有利なこともある.

後述するが,軌道特性などもわかっているし,“常識”もある.

 

「そのバックグラウンドを持ったまま,機械学習やデータ処理を身につければいいじゃないか.」

と思うかもしれないが,東大の情報理工のH研の人間などと話すと,レベルの差に愕然とする.

流石にこれは,片手間にやってたら追いつけない.

 

僕もうすうす感じてはいたが,航空宇宙の人間のITスキルは極めて低い.

なぜか僕が航空宇宙だとトップレベルなのであるが,電情や計数に行った瞬間に底辺に転落するのは目に見えている.

 

最近思うのは,“航空宇宙工学科”はジェネラリストを養成しようとしているようだが,完全に失敗している.

“ジェネラリスト”ではなく“専門なし弱者”が生産されているのだ.

 

もう一つ思うのは,ジェネラリスト目指すなら,ある一つ強い武器をもち,その上で裾野を広げることが大事だということだ.

一個くらい専門がないと,流石に話にならない.

 

 

 

まあ,こういう話をしてもキリがないので,次の話題へ.

 

 

 

今回,改めて質問することの大事さを感じた.

 

学生単身で凸ったし,ネットワーキングで絶対にぼっちになるだろうなぁ....と思っていたが,Axcel Spaceの方と,JAXAを退職し今は民間にいる方から話しかけられた.

「Axcel Spaceの○○です.先程,□□でとても△△な質問をされてて気になったのですが...」

のような感じで話しかけられた記憶がある.

 

他人の質問って,意外とみんな聞いているんですね.

 

 

Axcelの人とは,衛星データの事業開発についていろいろとお話をした.

AxcelもAxelGlobeを作るのはいいが,それをビジネスにしないといけないため,事業開発にも取り組んでいる.

 

僕が,いまは工学者として衛星開発しているが,システム構築などの上流的な仕事に興味あると知ったその人は,

「事業開発やるならエンジニアは諦めろ.」

と言ってくれた.

 

技術的なことを知っていて,営業や事業開発をやるのは強みでもあるが,どっちもやる,なんて甘いことはできない.

事業開発やるなら銭感覚は必要だし,別にエンジニアがわざわざやらなくてもいい.

事業開発やるのはいいが,人生の大きな選択・帰路になるだろう.

 

 

 

今回のイベント,なんやかんやでなかなか楽しかったですよ.

 

あ,ちなみに会場でなんて質問したかというと,こんな感じです(笑)

 

(Copernicusのデータを利用して,洪水時の被害状況把握とレスキューへのデータ提供の文脈で)

「すみません,衛星の軌道要素教えていただけますか? この画像の分解能的に,どうみても低軌道らしいのですが,それでしたら時間分解能たりませんよね?

災害につかうのであれば,災害発生から数時間でデータがないと意味ないですが,低軌道なら時間分解能1週間くらいしかないと思うのですが...」

担当者「えっと....軌道...(そういう細かいことわかりません...)」

「あー,Copernicusの地上システムのデータと組み合わせているっていうことなんですかね?」

担当者「そうですね.(うんぬんかんぬん) Copernicusはリアルタイムデータも売りにしていますので.(うんぬんかんぬん)」

4.出典

一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構. Copernicus 24Hours Networking Evening を開催します. Retrieved May 29, 2018, from https://ssl.jspacesystems.or.jp/blog/archives/1780
宇宙ビジネスコート. Copernicus Info Series: Copernicus 24HoursNetworking Evening 開催. Retrieved May 29, 2018, from https://www.bizcourt.space/news/2018/05/copernicus-info-series-1.html
Peatix. Copernicus Info Series: Copernicus 24Hours Networking Evening. Retrieved May 29, 2018, from https://copernicus-info.peatix.com/?lang=ja

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