事象発生日:2018-08-09
記事公開日:2018-08-21
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世界最大の小型衛星の国際会議であるSmall Satellite Conference (SSC) に参加してきました.
そこで個人的に注目した発表・展示についてまとめておきます.
Small Satellite Conferenceは,毎年ユタ州ローガンのユタ州立大学で開かれる,小型衛星(~100kg)界隈で最大の学術大会 兼 ビジネスカンファレンス.
キヤノン電子が CE-SAT-I という自社開発衛星を打ち上げており,サブメートル級の地上撮影に成功している.
僕らはもちろんこの事実を知っていたが,キヤノン電子としては日本を顧客として見ていないこともあり,ほとんどプロモーションしていない.
アメリカも,日本の情報を詳細に知るのは難しいようで,今回のキヤノン電子の発表への注目度はとても高かった.
(発表後の質疑応答や,論文ダウンロード数などに現れている.)
この光学系,面白いことに,メインカメラは EOS D5 Mark III のボディに反射望遠鏡を取り付けたもので,
サブカメラは PowerShot S110 を,そのまま取り付けたもの.
宇宙用ではなく,民用の製品をそのまま載せているのにもかかわらず,正常作動している.
ダウンリンクは10 Mbps程度でLEOなことを考えると,たくさんは落とせなさそうだが,デモ機としては十分だろう.
他にもRWやその他コンポも自社開発中であり,今後も注目していきたい.
「」でも述べたが,NASA/JPLが小型衛星用のフライトソフトウェアをオープンソース化しようとしている.
パット見た印象は,普通にデファクトスタンダードとれそうな感じであり,我々の研究室のC2Aと競合しそうである.
GitHubで公開されているようなので,今後の動向を注視していきたい.
研究室の次のミッションのためのOBC選定のために,計算機を作っていそうな企業のブースを10社以上巡った.
そこで気づいたのは,6Uサイズ以下の,CubeSatレベルのOBCを開発している企業がほぼない(4社程度)であることに驚いた.
(もう少し大きい,Microsatellite級であれば,もう少しあった.)
耐放射線など,基本スペックはどれも似たような感じであり,値段と追加機能と,軌道上実績といったところだろうか.
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