事象発生日:2019-09-11
記事公開日:2019-10-09
アクセス数:3823
所属研究室に関連する3U CubeSatが2機打ち上がる (ACT-D, RWASAT-1) ので,ちょうどよい機会だと思い,H-IIBロケット8号機の打ち上げを見に行った.
自分ががっつり関わる衛星の打ち上げは,運用をしなければならないため,打ち上げを見に行くことはできない.
社会人になるとさくっと平日休んで見に行くことも厳しいと思うし,H-IIBロケットも残り2機であるので,いろいろな意味でラストチャンスだと思う.
結論から言うと,打ち上げ3時間程度前に発射台が燃えて,打ち上げ中止.
ロケットもろとも,4方向から水をぶっかけてた.(水圧すごそう....)
射点が燃えるってどういうことだよ...,と思うが,原因はこういうことらしい.
H-IIBロケット8号機の移動発射台で発生した火災の原因だが、調査の結果、MHIが推定したメカニズムは以下の通り。
— 大塚実GO (@ots_min) September 23, 2019
1.ノズル脇の排出口から液体酸素が滴下
2.それが壁面にかかり、耐熱材が帯電
3.同時に、冷却によって耐熱材にひび割れが発生
4.静電気が内部に放電し、断熱材が発火
(続く) pic.twitter.com/mNj4jJ2DaJ
液体酸素や気体酸素では帯電しないが,気液混合流を金属に吹き付けると帯電するって,意味分かんないな....
このあと,二週間後に再打ち上げになった.
完全にオーバーホールすると思ったら,二週間で必要な試験を全部行って健全性が確保できたらしい.
H-2Bロケット8号機の火災原因と対策資料 #nvslive #H2BF8 #HTV8 pic.twitter.com/2bRu7XALfE
— ネコビデオ ビジュアル ソリューションズ (@nvslive) September 23, 2019
“ロケットに付着したすすを除去” ってすごいな....
見学場所は長谷展望公園を選択.
距離的には恵美之江展望公園が有利だが,
H-IIBロケットが打ち上がる大崎射場吉信第2射点が見やすい(障害物がない) | |
JAXA公式のアナウンスなどが流れる |
などからこちらにした.
当日の様子は,恵美之江展望公園の方が人が多かった模様.
恵美之江展望公園では,視野右から左に打ち上がるので,ライトトレイル写真を撮るのはそちらが適しているかもしれない.
なお,長谷展望公園からは,ほぼ真っすぐ奥に向かって飛行する.
人生最初で最後かもしれない間近でのロケット打ち上げなので,後悔のない装備を.
換算600mmのXF100-400mmをレンタルして持参.
朝方の打ち上げなので,パラメタの設定は難しいと予想.
望遠ズームと標準ズームの2台体制でなんとかなるかな,というイメージで望んだ.
で,なんでこんなに装備が多いかと言うと,せっかく種子島という離島に来たので,星空も撮りたい.
ロケット → ズーム.できるだけ広い焦点距離をカバーしたい
星景写真 → 明るい単焦点.できるだけ明るいほうがいい
となってしまったわけ.
結局,
■ カメラ
FUJIFILM X-T3(シルバー) | |
FUJIFILM X-T30(シルバー) |
■ レンズ
XF16mmF1.4 R WR | |
XF35mmF1.4 R | |
XF56mmF1.2 R | |
XF10-24mmF4 R OIS | |
XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS | |
XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS | |
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR |
とその他諸々という,くそ重いことになってしまった.
なお,今回撮影した星景写真は
に掲載した.
飛行機で鹿児島空港へ降り立ったあと,レンタカーを借り,フェリーで種子島へ.
宿と展望公園の往復や観光を考えると車は必須だが,島内のレンタカーは台数が少なく借りれる見込みが少なかったのでこの手段に.
ボロい....
これをバックで車庫入れするの,めちゃくちゃしんどかった....
面白かったのはこれ.
荷積みが終わった後のフォークリフト.
港のテントを,コンテナを敷き詰めることで物理的に施錠してた.
出港直前.
船旅,好きなんですよね.
船は揺れるので露光が厳しく星を撮るのは難しいが,肉眼では天の川やさそり座がきれいに見えた.
(写真でも左側にうっすら天の川が写っている.)
天気良し,風よしで,絶対打ち上がると思っていたH-2B.
この写真など,メインエンジンがバッチリ見えている写真はすべてご視察所から撮影した.
射点炎上.消火放水を受けるH-2B.
打ち上げ中止が決定的に.
本来なら打ち上がる時刻のH-2B.
正式に打ち上げ中止がアナウンス.
だいぶ明るくなってもなお放水.
かれこれ2,3時間放水していた.
車内で仮眠をとったあと,燃料放出が終わり,立ち入り規制が解除されていたので,近くまで行き,撮影.
打ち上げが伸びることも考え,帰京は13日に設定してあった.
残り3日間,
景勝地観光 | |
釣り | |
シーカヤック | |
醸造所 | |
星景写真撮影 | |
「秒速5センチメートル」聖地巡礼 |
などを.
千座の岩屋でWindowsの壁紙みたいな写真がたくさん撮れたので,貼っておく.
打ち上げが見られなかったのは残念だったが,日々のタスク,研究を忘れ種子島旅行(?)を満喫できた.
そして,2週間後,再び訪れることに....
・打ち上げ前夜の天気良し風よしで絶対打ち上がると思っていたH2B
— 溶けかけてるうさぎ (@_meltingrabbit) September 13, 2019
・発射台火災でロケットもろとも消火放水中のH2B
・打ち上げ中止決定直後の朝焼けに照らされるH2B
・燃料放出し規制解除後に近づいたときのH2B#H2BF8 pic.twitter.com/9MTAfcIlWz
種子島、夜はロケットみて酒飲んで、月が沈んだ深夜3〜5時は星撮って、朝日とともに釣りして、日中は普通に観光してた結果、
— 溶けかけてるうさぎ (@_meltingrabbit) September 13, 2019
3日間まとまった睡眠が撮れず、意識が朦朧。
(下の魚の名前がわからないんですけど、知ってる方います? まあすでに食べてしまいましたが。) pic.twitter.com/rTdPfpyg0k
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