メインで使うPCとしては3台目(代目?)のノートPCを買った.
その経緯と運用方法について.
また,研究室設置用PCを,ジャンクPCを改造してセットアップした.
大学入学時(2014年3月)に自分の所有物として初のPC (dynabook R734/W4K, i7 4700MQ / 8 GB RAM / 1 TB HDD ) を購入し,学部4年で卒論を書き始める前の2017年9月に2台目(dynabook RZ63/C, i7 6500U / 16 GB RAM / 512 GB SSD) を購入してから4年ほどたち,メインPCとし3台目のPC (LIFEBOOK WU2/E3, i7 1165G7 / 32 GB RAM / 1 TB SSD) を購入した.
今まで使っていたPCを24365で酷使し続けた結果,以下の不調
WiFiのアダプタの認識不良(再起動で直る) | |
いくつかのキートップの故障(これは自分で直せる) | |
SDカードスロットの不具合 | |
アキュポイントの誤反応 |
などが発生したこと,またRAM 16 GBではLightroomなどでの画像編集が辛くなってきたことで,そろそろ買い替え時かなぁ,と考えていた.
そこに日本学術振興会特別研究員 (DC2) の採択が決まり,所属研究室の慣習ではDCに採用されると,「研究室用の研究室支給デスクトップPCを後輩に譲り,自分のものは研究費で買う」というものもあるので,自宅と研究室両方で使えるつよつよ軽量PCを買おう,となった.
個人的には,めちゃくちゃ重たいゲームをするわけでもないので,デスクトップPCの必要性は高くなく,どこでも同じ環境でできるノートPCのほうが好み.そんなわけで,今までにメイン機としては,ノートPCしか買ったことがない.
なお,デスクトップPCは,自宅サーバー用にこれまで2つ自作しており,そのハードウェア諸元は以下に記載してある.
自宅と研究室で使うことを想定し,また,作業効率とディスクを広く使うためにもともにクラムシェルで運用する.
それを考慮し,要件は以下とした.
サイズ: 13インチ. 持ち運ぶため小型軽量なもの. | |
CPU: 第11世代のi7.GPUはいらない代わりにIntel Iris Xeを搭載するもの. i7 1165G7を搭載したポータブルゲーミングPC GPD WIN3でACE COMBAT7 がぬるぬる動くのを体験して,これで十分すぎると判断. | |
RAM: 32 GB以上. 人権を確保するには必須.ただ,小型で32 GB以上を積むPCが少ないのが懸念. | |
SSD: 1 TB以上でM.2接続. 512 GBであると,実験やシミュレーション結果ですぐ枯渇するので. | |
映像出力: 3枚以上の外部モニタ出力. クラムシェル運用想定のため. | |
インターフェース: 色々と同時につなぎたい(PC周辺機器のみならず,実験器具なども)ため,IFが多いものが好み. Thunderbolt3 x2,USB type-A (USB3.0以上) x2,Ethernet(有線LANのほうが何かと便利.特に自宅NAS接続時は有線が圧倒的に速い),イヤホンジャック,SDカードスロット(microではなく,通常サイズ.また,常時刺しておきたいので,SDカードが完全に埋没するもの). | |
電源: USB type-Cで充電可能なもの. 旅行時や登校時に大きなACアダプタを持っていきたくないため. |
できれば,資料に書き込むためのタッチディスプレイが欲しい,などの要求もあったが,PC重量が重くなる傾向にあるので諦めた(後述するが,軽量モバイルモニタで解決した).
驚くことに,ゲーミングPCを除いた13インチ台のPCでメモリを32GB以上積んだものは,
DELL XPS 13 | |
Surface Laptop / Book の特定モデル | |
富士通 LIFEBOOK UHシリーズのカスタムモデル |
しかないことがわかる.
これにSDカードが埋没して刺さるもの,というと,富士通 LIFEBOOKしかなくなる.
このシリーズは,634 gという破格の軽さの WU-X/E3 を中心としてカスタム可能で,軽さやインターフェースの多さなどとても良いのだが,何故か WU2/E3 5G通信対応モデル を除いてすべてでtype-CがThunderbolt3に対応していない(DP Alt Modeには対応しているらしい).
というわけで,仕方がなく,絶対使わないであろう5G通信のSoCも乗っている WU2/E3 を購入した.
こいつは,Thunderbolt4(3ではなく!)のポートが2つついており,他にもUSB type-A x2,SDカードが完全に埋没するSDカードスロット,Ethernet,イヤホンジャックが搭載されている.
開封して最初に思ったのが,「あれ?やらた長細くない?」だった.
トップ画像にもあるように,ベゼルが上下ともに薄くなっており,今まで使っていたdynabook RZ63/C (316.0 x 227.0 x 17.9 mm) や社用PCであるMacBook Pro (13-inch, 2019) (304.1 x 212.4 x 14.9 mm) に対して, LIFEBOOK WU2/E3 (307.0 x 197.0 x 15.5 mm) が細身であることがわかる.
次に,クラムシェル運用のための周辺機器を揃えた.
サンワサプライから出ているアルミ製のPCスタンド PDA-STN31Sを購入したが,かなり安定感があり,よかった.
Thunderboltから2画面映像出力用と,Thunderboltから様々なもの出力用にそれぞれAnkerのデュアルHDMIアダプタとHyperDrivreのハブを購入した.
HDMIアダプタからは2本のHDMIによる映像出力と音声出力,ハブからは1本のHDMIによる映像出力と,type-Cからの電源供給,Ethernetでの有線LAN接続,USB type-Aによる周辺機器(USBハブを通じて,マウス,キーボード,HDD,カメラ,マイク)がつながる.
自宅に帰宅後,PCをスタンドにおいた後,下の写真のように2つのUSB type-Cを接続することでモニタ3枚を含むすべての周辺機器と電源に接続される環境が整った.
最後に,出先用や,手書き作業用として,モバイルモニタ ThinkVision M14tを購入した.
これは,付属するペンなどでタッチ入力も可能(PDFなどへの書き込みや雑な研究メモに便利)であり,またUSB type-Cの1本で映像出力と電源供給が可能であることが決め手となり購入した(さらにバスパワースルー機能もあるので,モニタからPCへの給電もできたりする).
そもそもLIFEBOOKが破格なほど軽量(最軽量モデルは634 gだが,今回はバッテリなどを増設しているため800 g程度)であること,モバイルモニタも軽量かつUSB type-Cケーブルのみ携帯すれば使えることから,上の写真のもののみ持ち運べばどこでも快適なデュアルディスプレイ作業が可能となる.
驚きなのは,この構成は,下の写真のようなMacBook Proとその充電器のセットとほぼ同じ重量であること.MacBook Proを入れていたPCバッグにLIFEBOOKとモニタセットも普通に入れることができた.
さて,これにて,どこでも快適な作業ができる環境が整ったわけだが,流石に研究室に自分の専有できるPCが1台もないのは困る(冒頭で記した通り,DCに採択されたことで,研究室で支給されていたデスクトップPCを後輩に譲る事になったため).
困ると言っても,作業できずに困るというわけではなく,大学外にいるときに,大学のLANからアクセスする計算資産やストレージ,論文データベースなどへのアクセス用として,リモートデスクトップ接続可能な常時稼働PCがないと困る,という意味である.
そこで,これまで使っていたdynabook RZ63/Cの部品取りのために使っていた,秋葉原のジャンク街で3000円で購入したdynabookをなんとか使えるようにし,研究室に設置することにした.
部品取りのため,購入してから一度も電源をつけてなかったこのPCに電源をつけ,壊れた液晶画面越しにWindowsをインストールしたら,「disk not found」のエラーが...
まさかと思い,PCを分解すると,
あー,ディスク入ってないじゃんw
部品取り用途でのジャンク購入だったため,きちんと確認してなかったが,状態表を改めて見ると,ディスクはなしと.
仕方がないので,安いmSATAのSSDを購入し,取り付け.
うーん,PC本体よりもディスクのほうが高くなってしまうとは...
これで無事にOSをインストールできたので,このPCを研究室デスクのモニタの裏に立てておき,大学の計算資源へのアクセス用研究室PCの問題は解消された.
最近のノートPCは,どんどんインターフェースの個数が減る傾向にあって,とても悲しい.
type-Cが2ポートのみ,などって,何もできないではないか....
PCメーカーには,人権のあるRAMを搭載した,インターフェースの豊富なPCを作ってくれることを切にお願いします.
というか,富士通のLIFEBOOKはめっちゃ軽量で性能もよい(RAM 32GBにi7 1165G7をのっけてくれている)のに全然知られていないの,プロモーション下手すぎでは...?
富士通. LIFEBOOK UHシリーズ. Retrieved June 30, 2020, from https://www.fujitsu-webmart.com/pc/webmart/ui2012.jsp |
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