事象発生日:2022-12-03
記事公開日:2022-12-12
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フィルムの解像力ってすごいんですよ.それも中判となると.
令和の時代にわざわざポジフィルムで撮影した写真を,ちゃんと情報量を落とさずに(?)デュープ(デジタル化)したいんですよ.
これまで 2610 万画素でデジタル化しておりフィルムの解像度に追いつかず不満を抱えてたのですが,この度 1.6 億画素でデジタル化することで満足することができました.
こんなカメラ(1962 年発売の ROLLEICORD Vb)で撮影を楽しんでいます.
もちろんフィルムでの撮影です.
そしてフィルムといってもネガフィルムではなく,ポジフィルム(リバーサルフィルム)です.
ポジフィルムは撮影が難しい反面.ネガ(反転)フィルムと異なり色が反転しないので,現像したフィルムをそのまま観賞することができます.めっちゃ綺麗です.
もっとも一般的な 35 mm フィルムですと,フィルムのサイズが 24 mm x 36 mm しかありません(下図参照).
一方で,それよりも大きな中判フォーマットである 120 フィルムは,12 枚撮りで 6 cm x 6 cm (60 mm x 60 mm) もあります.
そう,撮影されたフィルムが 1 枚 6 cm x 6 cm であり,十分そのまま観賞できてしまうのです.
この美しいフィルムを,なんとかしてデジタル化していきます.
なお,このときはデジタル化に失敗していました.
下図のようにデジタル化していきます.
フィルムをホルダで固定し,背後から光を当てます.
フィルムを透過した光以外の光が混ざらないように,黒い筒(=デュープ管)で囲い,それをマクロレンズを使って撮影します.
こうすることで,お店でのスキャンと異なり,自分の好きな設定で,かつ,RAW でデジタル化できるのです!
これまでは,2610 万画素の FUJIFILM X-T3 に Zeiss のマクロプラナー (Carl Zeiss Touit 2.8/50M) をつけてデュープしていました.
その結果がこれ.
まあ悪くはないんですけど,ピクセルがみえるぐらい拡大して見ると,
という感じで,明らかにミラーレスカメラ側の解像度が負けてるんですよね.
デジタル化された画像よりも,現物をルーペで眺めるほうがきれい,という.
さてさて,X-T5 を買いました.そして,これにはピクセルシフトマルチショットという機能がついています(詳細は下の記事参照).
この FUJIFILM X-T5 に LAOWA 65mm F2.8 2X Ultra Macro APO を取り付け,再チャレンジです.
結果はこれ.
拡大していきますよ?
やば....やばすぎ.
え,夜景の方とか,なんでこの鉄塔のつなぎ目とか,護岸の文字とかみえるの?
60 年前のカメラすごすぎる.
たしかに 1.6 億画素ともなると,レンズの解像度は超えてきていますね.レンズのにじみが分かる程度にデジタル化されています.
ちなみにピクセルシフトを使わずに 4020 万画素で撮ったときは,まだまだ解像度はミラーレスカメラが負けていました.
手元の結果を総合して考えると,どうやら 66 判の中判フィルムは 1 億画素程度の解像力がありそうです(もっといいレンズをつければもっと良くなるかも).
1.6 億画素でデジタル化しておけばまあまず大丈夫そうだということがわかって,ひとまずは安心です.よかったよかった.
ちなみに,フィルムを汚さないように手袋をして,ホコリを除去し,丁寧にデジタル化する作業ですが,フィルム 1 ロール(12 枚撮り)をデジタル化するのに 2.5 時間かかりました....この日は 5 本 60 枚をデジタル化したので,12 時間以上溶かしました....
ここまで来ると,色温度とかばしっと合わせたくなってきますね....
演色性のいい光源が欲しくなってきます.撮影ボックスか,コマンダ付きストロボか...?
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