事象発生日:2018-06-18
記事公開日:2018-07-04
アクセス数:58751
PowerPointの数式フォントであるCambria Mathは汚い.
Wordであれば,Latain Modern Math,XITS mathなどの数式フォントが使える.
これらの数式フォントはPowerPointでも使えるのだが,下付き文字などが化けてしまうという問題がある.
そこで,LaTeX形式の数式をLaTeX数式フォントでベクター画像化できるアドインであるIguanaTexを導入してみた.
Microsoft Windows 10 Home 1803 (64bit)
Microsoft PowerPoint 1806
今回はベクター画像で吐きたいので,LaTeX to EMF 変換を想定してインストールする.
TeX2imgをダウンロードし,展開する. | |
IguanaTex_v1_56.ppam をダウンロード | |
IguanaTex_v1_56.ppam をクリックし,マクロを有効にすると,PowerPoint上で新しいタブができる. | |
Main Settings から一時フォルダのパスを設定する. | |
LaTeX Engine をlualatex にする. | |
Output をVector にする. | |
Set full path to TeX2imgc を適切に設定する. |
これで変換してみようとしたらフリーズした.
ログなどをあさり,TeX2img単体でも動かないことがわかった.
そこで,
TeX2imgのプリアンブルを適切に設定する. | |
TeX2imgの文字コードを指定しないUTF-8 に設定する. |
とした.
ビルダーをpLaTeXにすれば動くのだが,LuaLaTeXだと動かない.
最終的にはLuaLaTeXを諦め,下のような設定に落ち着いた.
変換結果は下図のようになる.
上がPowerPointデフォルト数式フォントであるCambria Mathであり,下がIguanaTexで生成したEMF画像である.
積分記号の上付∞の位置がおかしかったりするが,Cambria Mathよりは断然マシである.
hito [2018/07/10 18:55]
私も Iguana TeX を使っています.
自分の環境では Iguana TeX で数式をベクターで吐くと,縦横比を 1:1 にしていても微妙に縦長になるのですが,そちらの環境では縦長になったりしないのでしょうか.
溶けかけてるうさぎ(管理者) [2018/07/10 19:39]
特に気になったことはないですね.
“微妙に”とおっしゃっていますが,目視で気づくくらいですか? この記事に載せてる図は縦長ではないですよね?
hito [2018/07/10 21:55]
素早いお返事ありがとうございます!
時々縦長になるくらいで,そのときはだいたい気づきますね.
Iguana TeX と普通の platex, dvipdfmx で作った pdf の比較画像を作ったので御覧ください.
どちらも縦横比はいじっていません.
 
数式のサイズが微妙にちがうので厳密な比較はできませんが,Iguana TeX だと微妙に縦長になっているのが確認できると思います.
比較に使ったコードは↓です.
\documentclass{jsarticle}
\usepackage{amsmath}
\usepackage[T1]{fontenc}
\usepackage{lmodern}
\pagestyle{empty}
\begin{document}
\begin{equation*}
f(x) = f(0) + f'(0)x + f''(0)x^{2} + \cdots
\end{equation*}
\end{document}
溶けかけてるうさぎ(管理者) [2018/07/10 22:32]
ほんとですね.
現在のところ,こちらの環境では発生していません.
お役に立てず申し訳ないのですが,原因はぱっとはわからないですね....
Iguana TeX自体ではなく,TeX2imgが問題な可能性もありそうです.
↓これとか,関係あったりするんですかね?
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