事象発生日:2020-10-25
記事公開日:2021-02-21
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缶サット甲子園への出場を目指す福井県の高校生チームらに,缶サット制作を教えてきました.
半年前に行われた電子系講座の続きとなる講座で,前回の電子系講座の続きの実装と,パラシュートや缶サット本体の構造部分の制作を行い,缶サットの完成を目指します.
宇宙工学・宇宙産業に力を入れている福井県の要請もあり,缶サット甲子園への出場を目指す高校生らに,数年前より缶サットの設計,制作指導を行っています.
今回は,半年前のこの電子系講座
の続きで,
缶サット,衛星開発についての講義 | |
電子系講座の続きとして,回路実装 | |
立案したミッションにそったプログラミング | |
パラシュートや缶サット本体の制作 | |
フライト試験 |
などを2日間でやりました.
電子系講座に引き続き,缶サット開発キットを作成し,GitHubで公開しながら講座を進めました.
当日の講義資料なども合わせて,
GitHub:高校生向け缶サット開発キットと資料 (https://github.com/meltingrabbit/CanSatForHighSchoolStudents)
で公開していますので,ぜひご活用ください.
(ご活用される場合はご一報いただければ幸いです.)
まずは電子系講座の続きから.
自分たちのミッションに合わせたセンサやアクチュエータを選択し,それをもとにユニバーサル基板に実装していきます.
それと並行して,プログラミングも進めていきます.
生徒さんからの「サーボモータを2つ同時に動かしたい!」などの要望に答え,僕らもかんたんなサンプルコードを作り,リアルタイムにGitHubにアップロードしていきます.
それを自分のスマホで確認する生徒さんもいました.
今回の講座は,Arduinoを用いていますが,学校の部活で使い慣れているIchigoJamというボードをつかう班もありました.
このボードは,センサやアクチュエータ端子がGrove 3pinコネクタ(?)で統一されており,なるほどと思いました.
そららが一段落すると,次は今回のメインである構造系の実装です.
パラシュートをつくって,そしてミッションに合わせた構造を作っていきます.
こちらは,サーボモータによって空中で展開する翼ですって.
(正三角形の板の橋に針金を取り付けて,それを回して連動させるギミック)
どうしても,時間的制約から,データを取ることが主ミッションの班が多いですが,上のように翼を展開させる班や,特定の高度になったらフタを開いて中からおもちゃをばらまく班など,いくつかはサーボモータを活用してくれました.
昨年度までは,下の去年の記事のようにヘリウム気球で缶サットを上空まで上げてフライトさせていました.
それが,なんと今年からはドローンでやってきます!
これによって,フライトが格段に楽になり,試行回数も増やせます.
使うドローンはDJIのM600PRO.
1モーター1バッテリなので,このバッテリを6個積んで飛行するという...
そして,フライトを空から撮影するために,DJI Mini2 という小型ドローンも準備.
このドローン,めっちゃ操作が楽で,何も考えずに操縦できてすごいです.
テスト撮影の動画がこれで,かなりきれい.
ほしい...
さて,フライトです.
ドローンに缶サットを詰めて(顔が可愛い),
上空50mまで上昇し,
トリガを引いて,
フライト!
ドローンは帰還し,
生徒は缶サットへ駆け寄ります.
ちなみに,フライト時の空撮動画はこちら.
フライト後はログを確認し,
成果を発表し合います.
(余談)NHKが取材に来てました.
電子系講座に引き続き,密度の濃い講座でしたが,生徒の皆さんはよく頑張ってくれました.
今回,全部の実装が完璧に終わってない班も,缶サット甲子園にむけて,実装を進めていってほしいです.
そして,この機会から,ものづくりのいろいろなこと(電子系や構造系などの分担,バグ取りや再現性の大切さ,そしてものづくりの楽しさなど)を感じ取ってもらえたのならば,僕らは幸せです.
サイエンスラボ 福井県教育総合研究所. 缶サットHigh School「缶サット構造系講座」. Retrieved February 23, 2021, from https://www.fukui-educate.jp/science/record/archives/25 |
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